http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/080/1320/08004191320008a.html
[066]
日本共産党 山中郁子
それからもう一つ、私は、NHKの語学講座の問題についてお尋ねをしたいと思うんですけれども、いま現在NHKではどういう語学の講座を設定していらっしゃるか、初めにお聞かせいただきたいと思います。
[067]
参考人(日本放送協会専務理事) 堀四志男
お答え申し上げます。
現在、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語の六カ国の言葉が放送されております。
[068]
日本共産党 山中郁子
NHKももちろん御承知だと思いますし、各方面から一番最も近い外国語である朝鮮語、そして日本にもたくさんの在日朝鮮人の方がいらっしゃる。そうした朝鮮語がNHKで語学講座として行われていないということについての指摘もあるし、また、ぜひしてほしいという希望も各方面から出ているわけですけれども、この問題はいかがでしょうか、NHKとしてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。
[069]
参考人(日本放送協会専務理事) 堀四志男
お答え申し上げます。
御指摘のとおり、われわれとしてもできるだけ早く隣国の言葉である朝鮮語の講座を発足させたいという気持ちは変わりがございませんし、具体的に昭和46年ごろこの問題を検討したこともございます。しかし、NHK内部のたとえば時間のやりくりとかその他が解決いたしましても、この講座を始めることによって生ずるいろんな反対運動が非常に大きなものがあると予想されましたので、踏み切るに至らない状況にございます。
[070]
日本共産党 山中郁子
それは具体的に言うと、どういうことが予想されたり、あるいは隘路として認識されているのか、お尋ねしたいんですけれども。
[071]
参考人(日本放送協会専務理事) 堀四志男
たとえば、4月4日に、朝鮮語講座開設を希望する署名3万5000通余りを携えまして、桑原先生、久野先生あるいは中野好夫先生を初め関係者の方が来局なされまして、私たちとお話ししたわけでございますが、その話が伝わりますと、直ちに4月6日付で在日本大韓民国居留民団中央本部から韓国語講座開設に対する要望というものが参りまして、その中に、朝鮮という語感は韓国人に対するべっ視の意味に解され、心理的差別感が伴うことを理由に、朝鮮語ではなくて韓国語放送をやるべきだという申し入れが会長あてに文書をもってなされております。
それからもう一つ、たとえばここにございますようにNHKにハングル講座の開設を要求するという文書がその後参っておりまして、これも朝鮮語という言葉はこれはよくないという趣旨のものがございます。
あるいは朝鮮民主主義人民共和国関係の在日朝鮮人からは、朝鮮半島の方からは、やはり朝鮮語講座を開設しました場合に、これはあくまで隣国の言葉でございますので、実際にそこで働いている人、そして使っている人の状況を紹介しなければいけません。その場合に、北あるいは南に、大韓民国との国交が確立しておりますので、そっちの方に偏るのではないかという心配、あるいは講師の人選等についていろんな御心配があるやに聞いております。これは間接的でございます。したがって必ずしも現段階で朝鮮語講座を開くことに積極的でないというような情報も伝わっております。
したがいまして、総括的に申しまして、せっかくわれわれがそういう意図で朝鮮語講座を開設いたしましても、NHKに対する反感がつのるというおそれがあるという心配がございまして、それが私たちをして戸惑いをさしているゆえんでございます。
[072]
日本共産党 山中郁子
まあ私もそう詳しいこと知っているわけじゃないんですけれども、日本の国民が主張するしかも外国語の講座というのは、先ほどお示しあったように、いまスペイン語だとかドイツ語、英語、フランス語なんてみんなやっているわけですよね。それでNHKとして朝鮮語というものをどういうふうに認識をして、だから最もよい方法でNHKとしての認識でもって日本における朝鮮語の語学講座ということは私は存在し得るんじゃないかと思っていることが一つと、もう一つ、いまのような御見解でいくと、いつまでたっても、そういう問題が解決しない限りは、NHKが朝鮮語の講座には手をつけられないと、こういうことになっちゃうようにも伺えるんですけれども、そういうふうな状態で甘んじていらっしゃる――甘んじてというか、それはしようがないということで手をこまねいて、外的要因の解決が図られるまではもう手をこまねいていると、こういうふうな姿勢でいらっしゃるんですか。そこら辺はもう一つ見識があってもいいんじゃないかという気もしてますけれども。
[073]
参考人(日本放送協会専務理事) 堀四志男
朝鮮語の講座の必要性については御指摘のとおりでございまして、われわれがもし次の外国語講座を開くとすれば朝鮮語を優先すべきであるという考えに変わりはございません。今後も変わりないと思います。
それから外的要因がこのままだったらということでございますが、朝鮮語講座開設を要望する会の人たちが参りましたときに、私たちがいままでに得た困難さという情報等をお知らせしましたところ、その方々の持っている情報と違う、これは解決できるんじゃないかということでございますので、やはり事務局長を中心とするそちら側の窓口を設定すると同時に、NHK側といたしましても、春闘でも終わりましたら、責任者を設定して、そういう外的障害についての情報の交換、排除の方法について、その人たちと話し合うことにいたしております。したがって、かなり前向きに今後処理したいというのが私たちの考え方でございます。
[074]
日本共産党 山中郁子
最後に、その問題、私は何もそういう個別の運動とか、それだけに限らず、やはり個人であろうと何であろうと、各方面でそうした期待がされているということの上に立って、いまおっしゃったような形での対処を積極的にされたいということを指摘もし、要望もしておきたいと思います。
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- 昭和57年08月03日 参議院 法務委員会
日共と在日の事件 ~ ソースは国会議事録
・神奈川税務署員殉職事件 19470623
・浜松事件 19480404~05
・犬山事件 19480408
・阪神教育事件 19480414~26
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・益田事件 19481225~26
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・武生事件 19490920
・台東会館事件 19500310・20
・人民広場事件 19500530
・朝鮮戦争勃発 19500625
・長田区役所襲撃事件 19501120~27
・大津地方検察庁襲撃事件 19501201
・円山公園事件 19501209
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・東成警察署襲撃事件 19511201
・練馬事件 19511226
・白鳥事件 19520121
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・京都事件 19520223・0320
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・血のメーデー事件 19520501
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・広島地裁被疑者奪回事件 19520513
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・横川元代議士襲撃事件 19520807
・大村収容所事件 19521111
・朝鮮戦争休戦協定締結 19530727
・浜松事件 19480404~05
・犬山事件 19480408
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