2019年5月29日水曜日

昭和26年05月28日 衆議院 行政監察特別委員会

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/010/0666/01005280666013a.html

[341]
自由党 佐々木秀世
そうしますと、共産党員としてのあなたの記憶にありますただいまの党員は、6万から10万というように了承してよろしゅうございますか。

[342]
証人(政党役員) 椎野悦郎
そうです。

[343]
自由党 佐々木秀世
そこで党費は、いわゆる……。

[344]
証人(政党役員) 椎野悦郎
1%です。

[345]
自由党 佐々木秀世
1%ですか。そこで日本の共産党の中には、日本人並びに日本に在住する朝鮮人等も入党されておられることだと思いますが、朝鮮人の党員が大体どのくらいおりますか。あなたは全部こまかく知りようはずがありませんから、大体朝鮮人の党員はどのくらいいるかという御記憶がありましたら、ひとつ御証言願いたい。

[346]
証人(政党役員) 椎野悦郎
朝鮮人が全国においてどのくらい入っておるかということは知りません。それは調べたらすぐわかるだろうと思います。しかしながら党で毎月統計をとっておりますが、労働者が何人、インテリゲンチャが何人、農民が何人という集計をとっておりまして、民族によって差別的な集計をとるようなことになっておりません。全然記憶ありません。

[347]
自由党 佐々木秀世
共産党に入党するときには、やはり生年月日とか住所、氏名、あるいは原籍というようなものをお調べ――というよりも、入党の際はそういうものが必要ないのでございますか。

[348]
証人(政党役員) 椎野悦郎
入党申込書にはそれを書くことになっております。

[349]
自由党 佐々木秀世
そうしますと、人種的な差別をしないのはあなた方の思想からいって当然でしょうが、この人は朝鮮人である、ここの人は朝鮮の生れだということは、わかることはわかるのではありませんか。

[350]
証人(政党役員) 椎野悦郎
それは漠然としてはわかります。しかしながら最近はやはり日本に原籍を持ち、あるいは原籍とは言えないかもわかりませんが、日本に長く住居して、そして日本の名前を使っている。これは彼らにとって非常に不名誉なことじゃないかと思いますが。そういう人が多いのです。これは克明に検討して行けば、あなたのおっしゃる通りにわかることだと思います。しかしながらこれを克明にやっておったのでは、党の仕事がそれにさかれなければなりません。従ってそういうことはほんとうにやっておりません。

[351]
自由党 佐々木秀世
各地に日本共産党と書いて、そこに朝鮮人連盟とか、いろいろ名称は違うでしょうが、共産党の中に、朝鮮人という特殊な組織というものを今認めているのですか。それともそういうものは全然なく、やはり一般日本人と同じように地区委員会の中に入っているのですか、それを承りたい。

[352]
証人(政党役員) 椎野悦郎
共産党と朝鮮人連盟は違うわけでありますが、朝鮮人連盟が公然とありましたときには、やはり国鉄労働組合の中にグループがありますように、朝鮮人のグループというものが朝鮮人連盟の中にありました。しかしながらこれが解散しました後には――つまりグループというのは、大衆団体ではそれを中心とする組織の中にあるわけでありますから、あなたのおっしゃるような朝鮮人のそういうものはないわけであります。従って大体におきまして、党は朝鮮人でありましょうとも、日本人でありましょうとも、一つの工場で働いておりますれば、その工場の細胞に組織されるというのが規約に定められた原則でありまして、居住でしたら、そこに日本人も朝鮮人もともにおりますれば、やはり一緒に組織されるということが原則であります。

[353]
自由党 佐々木秀世
もう一つ私が朝鮮人関係でお伺いしたいことは、この委員会においてもずっと密出入国の問題を取上げてやって来たのでありますが、密出入国者の大部分は朝鮮人なのでございます。そういう点から行きまして、党員になるにはそういうことは全然関係なく入党させておられますか。とにかく入党する者は、入党申込書を持って来ればただちに入党させるのか、それとも他の政党のように、2人あるいは3人以上の紹介とか、また身元がはっきりしているとか、あるいはまた外国人登録がはっきりできているかどうかというようなことを、共産党に入党させる場合はお調べになりますかなりませんか、その点承りたいと思います。

[354]
証人(政党役員) 椎野悦郎
党員になる条件としましては、一定の組織に属しまして、党活動を行い、党費を納める、そして党の決定に従うということだけが条件であります。しかしながら具体的に入党させますときもやはり条件があります。それはいろいろ階層によって違いますが、一定の歳月一緒に活動した人を、2人以上の者が推薦することになっております。もっともこれは規約が終戦後2回改正されておるわけでありますが、最初の規約では一定の年限を見るというようなことはありませんでした。それでそういうことなしに入党している党員も現在おるわけであります。しかしながら現行規約はやはりそういう制限を付しております。今入って来る党員というものは、すべてその制限に従って入党するということになります。

[355]
自由党 佐々木秀世
朝鮮人の中には、必ずしもサラリーマンとか一定の固定した収入を持たない人もあるだろうと思うのですが、1%を党費として納めてもらうという場合に、全然職業がない、あるいは他の人に世話になっておる、それでも共産党員になりたいという人たちに対して、党費というものはどういう方法でおとりになりますか。それとも全然とりませんか、その点承りたい。

[356]
証人(政党役員) 椎野悦郎
実際上食えずにおる人から党費をとるということは、やはり困難だと思います。従いましてやはり党費の滞納というものがかなりあるわけでありまして、党の財政の中にも、そういう形で残っておるのではないかと私は思います。しかしながら、これはとれないところはとることができませんが、収入があれば、原則として1%納めるというのが、ずっと一貫してとられて来ておるところでございます。

[357]
自由党 佐々木秀世
日本共産党員の中には、国籍を問わず、朝鮮人も日本人もみな入っておるということでありますが、われわれ今日まで新聞やその他のもので記憶しておるところによりますと、朝鮮人の、しかも日本の共産党に籍を置く者が密貿易をやったとかいうことで、今まであげられた数をわれわれはある程度知っておるのですが、椎野さんはそういうことがあったかどうかということは一つも御存じありませんか、あるいはいくらか知っておりますか、その点承りたい。

[358]
証人(政党役員) 椎野悦郎
私は党員がそういうことをやったということについては、全然知りません。



(略)



[468]
国民民主党 小松勇次
あなたはそれから朝鮮人の朴という人を御存じですか。朴何というか名前は知りませんか……。

[469]
証人(政党役員) 椎野悦郎
朴という人はたくさんおりまして、たくさん知っております。

[470]
国民民主党 小松勇次
朴何ですか。永山さんと知り合いの朴という方は、何というのでしょうか。

[471]
証人(政党役員) 椎野悦郎
彼がどういう朴という人を知っておるかということを知りません。おそらく彼にしましても、たくさん知っておるのじゃないかと思います。現に党本部の勤務者の中にも朴という人はおります。

[472]
国民民主党 小松勇次
それではあなたのお知合いの朴さんという方は、朝鮮から日本へ正式に入国された方か、それとも以前から日本においでになった方ですか、どういう方ですか。

[473]
証人(政党役員) 椎野悦郎
終戦以前から私と一緒に……。

[474]
国民民主党 小松勇次
私の伺う朴さんというのは、名前はわかりませんけれども、弾圧を受けて北鮮から日本へのがれて来た人だそうです。そういう方は御存じありませんか。

[475]
証人(政党役員) 椎野悦郎
そういう経歴のついている人は知りません。

[476]
国民民主党 小松勇次
江川さんのお話によりますと、この朴さんと永山さんといろいろお話があった。それから密貿易の話も出た、こういうことをわれわれは承っておるのです。そのときの指揮者があなたであったということであったが、あなたはさようなことはないと言うんですが、全然ありませんか。

[477]
証人(政党役員) 椎野悦郎
ありません。



(略)



[559]
日本共産党 梨木作次郎
今朝鮮人の送還の問題が出たのでありますが、大橋さんの答弁によりますと、不正入国者以外は、現行法では強制送還はできないのであるということでありました。ところが実際は強制送還をやっておる事例をわれわれは知っておるのでありますが、これはどういう法規に基いてやっておるでありますか。

[560]
証人(法務総裁) 大橋武夫
私は承知いたしておりません。

[561]
日本共産党 梨木作次郎
これは総裁の管轄にあるところの刑務所に実際服役中の人たちが、朝鮮へ強制送還されておるのでありますが、この点を御承知ないというのは非常に不可解なのでありますが、もう一度念を押して聞いておきたいと思います。

[562]
証人(法務総裁) 大橋武夫
私は個人といたしまして承知いたしておりません。

[563]
日本共産党 梨木作次郎
それではその点を具体的に申しますと、神戸刑務所におった朝鮮人が相当多数送還されておるということを聞いております。実際目撃した人もあります。でありますからこれは調査の上で御報告を願いたいと思います。いかがですか。

[564]
証人(法務総裁) 大橋武夫
委員長におきまして御要求があれば、資料は提出いたします。

[565]
日本共産党 梨木作次郎
それでは委員長、そういうぐあいにとりはからっていただきたいと思います。

[566]
委員長代理 塚原俊郎
相談してからやりましょう。

[567]
日本共産党 梨木作次郎
それでは次に伺いますが、治安上危険なもの、こういうものについてはやはり強制送還の措置を講ずることを今研究中であるとおっしゃいましたが、しかしこれは現在まだ独立を回復しておらない日本といたしましては、かようなことは憲法上可能でありましょうかどうか、その点の見解を承りたいと思います。

[568]
証人(法務総裁) 大橋武夫
司令部の命令があれば憲法上できます。

[569]
日本共産党 梨木作次郎
独立した後におきましては、国際慣例から申しますると、国内において一つの政治活動をしたということで、その政府の迫害を受けて亡命をするという場合は、その国の請求があっても渡さないという一つの慣例ができておると思うのであります。こういう問題と関連いたしまして、現在朝鮮から日本へ来ておる人たちの中には、たとえば韓国内におきまして非常な圧迫を受け、その難をのがれるために日本へ来ておる人もあるのであります。これらの点につきましては、単に不正入国者としてさらにこれを強制送還するということは、国際慣例から申しましても、非常によくないことだと思うのでありますが、この点はどういうようにお考えでありましょうか。

[570]
証人(法務総裁) 大橋武夫
国際慣例から申しますると、お話の通り政治犯人につきましては、原則として引渡しを拒むところの権利があり、また拒むというのが慣例になっております。むろんその点を承知の上、研究をいたしておるわけであります。

[571]
日本共産党 梨木作次郎
その次に伺いますが、朝鮮から多数の人たちが、朝鮮国内においてほとんど拉致同様にされて日本へ送還されて、これがたとえば富士の裾野などで軍事的な訓練を受けておる。こういう人たちが逃亡をいたしまして、非常に日本の人民に一つの恐怖状態を起しておるという事実をわれわれは聞いておるのでありますが、これは一体どういう経路を経て日本へ入って来ておるのかお伺いいたします。

[572]
証人(法務総裁) 大橋武夫
私はその話は承知いたしておりません。

[573]
日本共産党 梨木作次郎
これはほとんど公知の事実なんで、それを総裁が御承知ないということはまことに奇怪なことでありますが、しかし御承知ないことですからやむを得ません。

次にお伺いいたしますが、警察予備隊が――ちょっと今数字を忘れたのでありますが、6000人か8000人を今募集しているような記事を見たのでありますが、これはどうしてこんなにたくさん募集することになったのか、そのいきさつを伺いたい。

[574]
証人(法務総裁) 大橋武夫
お示しの通り、来る8月に警察予備隊におきまして約7000名を募集いたすことになっております。これは現在それだけの欠員を生じたからでございまして、この欠員を生じました理由といたしましては、創設以来今日までの間に、それに相当する人員が大多数は自発的に退職をいたしたのであります。この退職の理由等につきまして、一々こまかい資料をただいま持っておりませんが、そのおもな原因と認められまするものは、警察予備隊へ入ります際には、相当の幹部になりたいという志で入りましたところが、その後数次にわたりまする試験がちょうど終了いたしまして、その結果、自分の当初希望して行ったような地位につくことができない、それでやめたいというような希望が最も多数を占めております。

[575]
日本共産党 梨木作次郎
もう一点でありますが、先ほど日本における朝鮮人諸君の共産主義運動に触れられまして、これは結局は朝鮮の国内における共産党、またさらにその上には中共だとかモスクワが最高の指導をしておる、こういうような御答弁があったように思うのでありますが、これは一体どういう根拠に基いてさようにおっしゃるのでありますか。

[576]
証人(法務総裁) 大橋武夫
推測を申し上げております。

日共と在日の事件 ~ ソースは国会議事録

神奈川税務署員殉職事件      19470623
浜松事件             19480404~05
犬山事件             19480408
阪神教育事件           19480414~26
宇部事件             19481209
姫路事件             19481210
益田事件             19481225~26
平事件              19490630
下関事件             19490820
武生事件             19490920
台東会館事件           19500310・20
人民広場事件           19500530
・朝鮮戦争勃発           19500625
長田区役所襲撃事件        19501120~27
大津地方検察庁襲撃事件      19501201
円山公園事件           19501209
王子朝鮮人学校事件        19510307
浅草米兵暴行事件         19510321
東成警察署襲撃事件        19511201
練馬事件             19511226
白鳥事件             19520121
田口事件             19520203
京都事件             19520223・0320
広島事件             19520301
静岡地方裁判所事件        19520414
血のメーデー事件         19520501
京都メーデー事件         19520501
広島地裁被疑者奪回事件      19520513
大阪地方裁判所堺支部事件     19520515
吹田事件             19520625
横川元代議士襲撃事件       19520807
大村収容所事件          19521111
・朝鮮戦争休戦協定締結       19530727