2019年5月23日木曜日

昭和25年04月06日 衆議院 法務委員会

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/007/0488/00704060488021a.html

[039]
日本共産党 田中堯平
それではさらに、これもごく最近先月の20日だったと記憶しますが、台東会館なる朝鮮人諸士の所有にかかるものが、強制的に団体等規正令に基いて接収されたのであります。この接収の仕方については、多くの不審、疑問、異議があるのでありまするが、それは後日の問題といたしまして、この台東会館の接収以後、世間で盛んにうわさされていることがあるのであります。

今日本政府は在日朝鮮人に対して非常に手きびしい態度に出ているが、近い将来に、十ぱ一からげに在日朝鮮人を本国へ強制送還する処置をとるのであろうという意味の記事が新聞にも出ておりまするし、また警察官がみずからこういうことを公言した事実も2つ、3つあるのであります。

そこでお伺いしたいのは、一体今日本における朝鮮人は日本国民であるのか、外国人であるのかということと、それからこれを強制送還なさるつもりがあるのかどうか、この2点についてお伺いしたい。

[040]
法務総裁 殖田俊吉
朝鮮人の問題はなかなかむずかしい問題があるのでありまして、朝鮮人の国籍という問題がございます。朝鮮人は純粹な日本人として取扱われておらぬことむろんであります。しかしながらさらばと申して、連合国人といえども中華国人のような、あるいはイギリス人とかアメリカ人とかいうような連合国人と同じ待遇で取扱われているかと申しますと、そうではないのであります。ただいまのところやや不確定な状態に置かれているのであります。これは朝鮮の方に対しても、また日本人にとっても、いろんな問題を生ずるゆえんであるのであります。これは講和条約によりまして、最後的な決定を見ることと思うのでありますが、ただいまのところ、日本政府だけでこれを最後的の決定をなすことができない状態に実はおるのであります。

そこで強制送還の話でありまするが、この間から実は強制送還をするという話であるが、朝鮮の方でそういう話をしておる、そういう事実があるかどうか、事実ではないかというお話でありますが、朝鮮で何と申しておるか存じませんが、日本政府においては、朝鮮人をただちに強制送還をするという考えは少しもございません。大韓国からさような交渉を受けてもおりません。日本国は大韓国と直接取引をする権限はないのであります。もしさような事柄を韓国政府が考えておるとするならば、それは総司令部の方へ交渉をされるべきであります。しかし総司令部を通しても、まだ何らそういう交渉を受けておりません。これは私は事実ではないと考えております。

しかし実際は強制送還をしておるではないかというようなお話もあったのでありまするけれども、ただいまのところ、外国人登録令というものに規定しておりまする条件に従っての送還はいたしております。それはずっといたしておりまするが、その以外の強制送還なるものを考えたこともなければ、したこともないのであります。今後もさようなことはないと考えております。

[041]
日本共産党 田中堯平
ごく最近大阪で、朝鮮人民共和国の国旗を掲げたために、2年半の獄中生活を大阪の刑務所で送って、そうしてその刑期が終るや、安民殖ほか4名の人々が、ものものしい警戒のもとに、手錠をはめたまま貨物車に入れられて、本国へ強制的に送還されたという事実がありますが、これはいかなる法的根拠によってやられたのでありますか。

[042]
法務総裁 殖田俊吉
それは私どもはちっとも存じないことでありますが、多分お話によりますと、それは占領軍の軍法会議の処置ではなかったかと思います。われわれの方の問題ではないように考えます。

[043]
日本共産党 田中堯平
この間韓国大統領李承晩氏が日本にやって来て、吉田首相とも面談をした向きが新聞に出ております。伝え聞くところによれば、そのときのいろいろな協議協定の中に、やはり在日朝鮮人がいろいろと秩序を乱し、あるいは革命勢力の中枢ともなりそうなおそれがあるので、これをひとつ韓国へ引取ってもらいたい、引取ろうというような協定が行われておるというようなうわさがもっぱら行われておるのでありまするが、そういう事実がございましょうか。

[044]
法務総裁 殖田俊吉
その問題であります。私はその当時総理に伺っておりませんが、李承晩氏からさような話は何にもありません。総理は李承晩氏と面会はしておりますけれども、これはごく儀礼的な面会でありまして、さような国交に関する問題などは一度も議したことはないそうでありまして、またさようなことを議する権限は、実は日本政府にはないのであります。従ってごく儀礼的な話でありまして、それは外部からさようなことがあったのではあるまいかと揣摩臆測をしておることのようであります。

[045]
日本共産党 田中堯平
それではこれで最後にしますが、朝鮮人問題にせよ、また中国人問題にせよ、今日本の政府のとっておる態度を見ますると、何といってもまことにけしからぬ点が多いと私は考えます。そこでわれわれは国家百年の利益を考えなければなりませんし、今のような状態、占領治下における状態が永久に続くものではなし、ことに一衣帯水であるこれらの諸民族、諸国家とは善隣関係を結び、貿易も結び、そうして彼我相助け合って行かなければならぬという地理的また歴史的な運命にあると思うのであります。これを一時のいろいろな困難なる事情のゆえに、国家百年の利益を忘れて、これらの大東亜の兄弟ともいうべき諸民族に対して、まことに申訳のないような、そういう行為の数々があるように思うのでありまするが、これはひとつ将来とも政府においては十分考慮されて、そういうことのないように、国家百年の利益を思うて、大所高所からりっぱな態度をとられんことを希望します。

日共と在日の事件 ~ ソースは国会議事録

・神奈川税務署員殉職事件      19470623
・浜松事件             19480404~05
・犬山事件             19480408
・阪神教育事件           19480414~26
・宇部事件             19481209
・姫路事件             19481210
・益田事件             19481225~26
・平事件              19490630
・下関事件             19490820
・武生事件             19490920
・台東会館事件           19500310・20
・人民広場事件           19500530
・朝鮮戦争勃発           19500625
・長田区役所襲撃事件        19501120~27
・大津地方検察庁襲撃事件      19501201
・円山公園事件           19501209
・王子朝鮮人学校事件        19510307
・浅草米兵暴行事件         19510321
・東成警察署襲撃事件        19511201
・練馬事件             19511226
・白鳥事件             19520121
・田口事件             19520203
・京都事件             19520223・0320
・広島事件             19520301
・静岡地方裁判所事件        19520414
・血のメーデー事件         19520501
・京都メーデー事件         19520501
・広島地裁被疑者奪回事件      19520513
・大阪地方裁判所堺支部事件     19520515
・吹田事件             19520625
・横川元代議士襲撃事件       19520807
・大村収容所事件          19521111
・朝鮮戦争休戦協定締結       19530727