昭和26年03月07日 衆議院 地方行政委員会

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/010/0320/01003070320020a.html

[048]
日本共産党　立花敏男
それから日本の国内に居住しております少数民族の問題でございますが、やはりこれはどういたしましても民族平等の建前から、こういう人たちにも当然選挙権を与えるべきである。具体的に申しますと、日本に約60万以上の朝鮮人がおりますが、この人たちには当然選挙権を与えるべきだ。この人たちに対しましては、選挙権以外のことを除きましては、大体日本の国民と同じように扱っております。この間神戸事件が起りました場合に、長田区長に会いましたが、その場合も何ら差別をせずに扱っておるのだ、今後も一区民として日本人と同じように扱うのだということを言っておりますし、まったく日常生活あるいはその他の生活の上で何ら区別がありませんのに選挙権が剥奪されておる。こういうようなことは非常に民族の平等を阻害し、また両民族のこれからの提携を妨げることになると思いますので、ぜひひとつ選挙権を与えるようにしていただきたいと思います。これもおそらく現在の支配階級の考え方では、少数民族をこういうふうにほんとうに平等に扱うことは、不可能なことだと思いますが、これは理念としては、どういたしましても主張いたしたいと思います。選挙法の中にも少数民族に対する選挙権を与えることを、実現するように要求いたしたいと思います。