2019年5月29日水曜日

昭和26年08月15日 衆議院 行政監察特別委員会

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/010/0666/01008150666015a.html

[005]
委員長 篠田弘作
次にお諮りいたします。すでにお手元に配付してある通り不正入出国に関する件につきまして、委員長において調査報告書の原案を作成したのでありますが、この報告書原案につきまして御意見のある方の発言を許します。山口君。

 [006]
日本共産党 山口武秀
(略)

さらに全体の結論を見ますると、このような状態から取締り機構を強化しなければならない、このような結論を出しておりまするが、私はこれまでの調査の結果から見ましても、そういうことにはならないのが当然ではないか、こういうふうに考えるわけであります。

なぜかと申しまするならば、密入国がこの問題におきまして一番主眼をなしたことでありますし、その密入国の状況を考えてみまするときに、大半が朝鮮人であり、しかもこの密入国がなぜ行われるかということにおきましては、その理由は3つにわけられる。これは現実の調査で明らかになったことでありますし、さらに当委員会においての証人喚問においても明白にされたことでありますが、その密入国の目的は、朝鮮の青少年が日本において勉学をしたい、このようなことがあります。朝鮮人は朝鮮の国内におきましては生活問題が楽でないので、日本において就職をしたい、このような点が第2点である。さらに第3番目の理由といたしましては、家族が日本におり、それが終戦後不自然にはばまれ共同の生活を営むことができないので、対面するかあるいはともに生活をしたい、このような理由で密入国がなされているということが明瞭にされたのでありまするが、こうなりますると、こういう問題は取締りの強化というようなものでなくして、当然に外交関係の問題として、あるいはその他の手続上の問題として考えるべきではなかったろうか。

たとえば対馬に行ってみましたところ、対馬の町長は、対馬の開発のために朝鮮人が対馬に入国して来ることを大いに歓迎する、このような言葉もあったので、このような結論が出さるべきではないだろう私はそういう意味におきましてこの報告書に反対せざるを得ないのであります。

なお私は私どもの意見をつくり上げるのに多少の時間を……。

[007]
委員長 篠田弘作
ただいま山口君から反対意見が提出されましたが、その中で、先ほどの理事会の内容を公開の席上で発表されましたが、これは前々からの申合せによりまして、理事会は秘密会でありまして、公開の席上で発表しないことになっておりますから御注意を申し上げておきます。

それから検挙数が減ったということが出ていないと言われましたが、これは委員長の名前で書いておることでありますから申し上げますが、これは取締りが厳重になったのであるか、あるいはまた密入国の方法が上手になったのであるか、結論がなかなか出しにくいので出しておらぬのであります。

その他いろいろな点につきまして反対意見がありましたが、大体において多数の委員とは御意見が違っておるようであります。

[008]
自由党 岡延右エ門
実は対馬は私の県でありまして、私が一番よくその実情を知っておるのであります。今の山口委員の発言中、町長が対馬の開発上朝鮮人の入国を非常に歓迎していると言われましたが、その町長はだれですか。

 [009]
日本共産党 山口武秀
北部の佐須奈町長です。

[010]
自由党 岡延右エ門
それはおそらく山口君の聞き違いであろうと思う。非常に迷惑しておる。何とかして対馬の周辺の取締りを強化してくれ、これが対馬の支庁長を初め町村長、あるいは島民全部の念願であり、希望である。これはまったく間違いのないことで、山口君の言うことはでたらめである。

 [011]
日本共産党 山口武秀
ただいま私の言ったことがでたらめであると言われましたが、これはもう少し慎重な態度をとっていただきたい。私は向うで聞いて来た事実をそのまま言っただけであります。

[012]
委員長 篠田弘作
山口君にちょっと御注意いたします。委員会は密入国の調査をやっておるのであって、密入国は国法に違反するから調査するのであって、一地方の、たとえば町長がそう言ったからといって、委員会が密入国を認める一つの理由にはならないのであります。そういう要求は要求として別途に考慮せらるべきものであって、委員会の報告書にはそういうことを載せるわけには参りません。

[013]
自由党 佐々木秀世
これは山口君の言いまわしがいかにも密入国を歓迎するごとく言われたのですが、これはそうじゃないのです。佐須奈の町長さんの言われるのには、対馬というところは朝鮮と非常に関連が深かった、朝鮮の人たちも相当参りまして、あの地方においては炭焼き等の、いわゆる忠実なる職務に従事していた。そういう密出入国は取締ってもらわなければいかぬ。しかしまじめな朝鮮人であって働く人であるならば、これは働いてもらうことを歓迎するという意味のことを言われたのです。密出入国を許してもらいたいという意味ではありませんから、誤解のないように願います。

日共と在日の事件 ~ ソースは国会議事録

神奈川税務署員殉職事件      19470623
浜松事件             19480404~05
犬山事件             19480408
阪神教育事件           19480414~26
宇部事件             19481209
姫路事件             19481210
益田事件             19481225~26
平事件              19490630
下関事件             19490820
武生事件             19490920
台東会館事件           19500310・20
人民広場事件           19500530
・朝鮮戦争勃発           19500625
長田区役所襲撃事件        19501120~27
大津地方検察庁襲撃事件      19501201
円山公園事件           19501209
王子朝鮮人学校事件        19510307
浅草米兵暴行事件         19510321
東成警察署襲撃事件        19511201
練馬事件             19511226
白鳥事件             19520121
田口事件             19520203
京都事件             19520223・0320
広島事件             19520301
静岡地方裁判所事件        19520414
血のメーデー事件         19520501
京都メーデー事件         19520501
広島地裁被疑者奪回事件      19520513
大阪地方裁判所堺支部事件     19520515
吹田事件             19520625
横川元代議士襲撃事件       19520807
大村収容所事件          19521111
・朝鮮戦争休戦協定締結       19530727