2019年5月23日木曜日

昭和25年04月10日 衆議院 法務委員会

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/007/0488/00704100488024a.html

[015]
日本共産党 加藤充
2、3点質問したいと思います。内乱罪の予備を含めて、従来よりもやや幾らか広いということを言われたのですが、やや幾らか広い分については、これはどういうけじめを、だれがどういう権限でおやりになるのでしょうか。

[016]
政府委員(検事(民事局長)) 村上朝一
客観的な事実に基きまして、法務総裁が認定するわけであります。

[017]
日本共産党 加藤充
客観的な事実に基くと言われましても、何回も繰返して言うのですが、台東会館というようなもの接収問題が問題になったことは、朝鮮人連盟の財産であるとか、いや個人の財産であるとか、少くとも連盟の財産じゃないというような事柄でたいへんな問題になっておることは、天下公知の事実なんでありますが、そういうものについても、それを一方的に何ら日本の裁判の明しを立てる余地を残さずに認定をいたして、それを接収してしまう。朝鮮の連中は私有財産制度の否認だということまで言っていきまいておりますが、それをしも客観的な事実に基いた認定だといわれるようなことが、第4条の第6号の規定の認定についても行われるということになりますと、たいへん重大だと思うのですが、そういう点で私はいま少し明確な規定がほしいと思う。それは田万委員から素行が善良であるというようなこと自体が明確にならないという質問もありましたけれども、その点で非常にこれは問題の多い規定だと思うのであります。

それでお尋ねいたしまするがたとえば今申し上げた団体等規正令の関係ですが、いわゆる朝連というような団体の中に所属していたものは日本に帰化ができないのか、団体等規正令に抵触した諸団体の所属メンバーと規正令第2条第7号の関係を御説明願いたいと思います。

[018]
政府委員(検事(民事局長)) 村上朝一
朝鮮人連盟は団体等規正令の第2条に該当する団体でございまして、解散の指令が出たわけです。団体等規正令は第2条の第7号に「暗殺その他の暴力主義的企図によって政策を変更し、又は暴力主義的方法を是認するような傾向を助長し、若しくは正当化すること」ということが掲げてあります。

しかし日本国憲法またはそのもとに成立した政府を暴力で破壊するということとは要件が違うのでありまして、この団体等規正令によって解散されました旧朝連のメンバーであったからといって、ただちに第4条第6号の要件に該当するということにはならないと考えます。

[019]
日本共産党 加藤充
暴力で政策を変更させるということと、政府の破壊ということの関係をいま少し御説明願いたいと思います。

[020]
政府委員(検事(民事局長)) 村上朝一
政府を暴力で破壊すると申しますのは、刑法上の内乱罪にあります「政府ヲ顛覆シ」云々という場合と同様に、国家組織の大綱を破壊することを意味するのであります。国会、裁判所、内閣というような基本的な統治機構を転覆することを意味するわけであります。

団体等規正令において認めます政策の変更ということは、政府の定めた政策を変更させるというだけでありまして、政府そのものを破壊するというところまでは含んでいない、かように考えてあります。

[021]
日本共産党 加藤充
それでは諸外国の共産党員というようなものは、今の規定からどういう取扱いを受けるのでしょうか。

[022]
政府委員(検事(民事局長)) 村上朝一
外国の共産党が日本国憲法またはそのもとに成立した日本国政府を暴力で破壊することを企て、もしくは企図している、かようには考えておりませんので、外国の共産党員であるからといって、ただちに第4条第6号に該当するとは考えられません。

[023]
日本共産党 加藤充
これは最近問題になっているレッド・マークの問題に関連いたしますが、何ら政府の転覆をいたさない、第6号に該当のものがなくても、素行が善良であるとか、思想が、昔の言葉で言えば堅固でないとかいう意味で、品行方正ということとは少し違いますが、素行という問題やら思想の問題で、結局素行が善良であるかないかというイデオロギーの問題になって来て、ほかの条文で触れたりすることはないでしょうか。

[024]
政府委員(検事(民事局長)) 村上朝一
「素行が善良であること。」という言葉は、これは言葉自体から申しまして、私生活に関するもの、かように解釈しております。

日共と在日の事件 ~ ソースは国会議事録

神奈川税務署員殉職事件      19470623
浜松事件             19480404~05
犬山事件             19480408
阪神教育事件           19480414~26
宇部事件             19481209
姫路事件             19481210
益田事件             19481225~26
平事件              19490630
下関事件             19490820
武生事件             19490920
台東会館事件           19500310・20
人民広場事件           19500530
・朝鮮戦争勃発           19500625
長田区役所襲撃事件        19501120~27
大津地方検察庁襲撃事件      19501201
円山公園事件           19501209
王子朝鮮人学校事件        19510307
浅草米兵暴行事件         19510321
東成警察署襲撃事件        19511201
練馬事件             19511226
白鳥事件             19520121
田口事件             19520203
京都事件             19520223・0320
広島事件             19520301
静岡地方裁判所事件        19520414
血のメーデー事件         19520501
京都メーデー事件         19520501
広島地裁被疑者奪回事件      19520513
大阪地方裁判所堺支部事件     19520515
吹田事件             19520625
横川元代議士襲撃事件       19520807
大村収容所事件          19521111
・朝鮮戦争休戦協定締結       19530727