http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/010/1196/01003171196007a.html
[041]
日本共産党 兼岩傳一
もう一方、一部の朝鮮の人たちを内地から朝鮮に帰すのだというようなことが言われ、一部行われたという説もあって、我々非常に遺憾に考えておるのですが、それと同じように日本人でありながら、或る日本人は入れる、或る日本人は入れないということは、私非常に将来の全体としての引揚問題は勿論のこと、将来の日本の国並びに日本民族がアジアにおいて隣邦国家と提携して発展して行くということに非常に障害の種を蒔くようなことだと私は思いますので、引揚は外務省におかれてもできるだけそういうことの激化するのでなくて、公正に政治的見解とか、これは主として政治的見解になるわけですね、つまり資本主義に賛成するか、共産主義に賛成するかというような、そういうふうな当然憲法で各個人の自由である問題のために入国を許すとか、又は追い返すととかいうことは、私将来大きな禍根を残すと思う、日本人の将来の発展のために。従って引揚課においては、そういうことを激化する方向でなくて、できるだけ緩和する方向に努力することを私としては希望いたします。
[042]
説明員(外務省監理局引揚課長) 武野義治
私どもは別に激化させるとか、緩和させるというような、そういうようなけじめは全然考えておりません。日本人というものを当然我々は迎えなければならないという立場において、ただ日本人であるかどうかという確認の場合には慎重を期したい、こういう意味でございます。
[043]
日本共産党 兼岩傳一
ところがですね、そうじゃないんですよ。あなたがたの調べておるところを見るとですね、あなたの言われるようなことであれば、本籍の確認だけでよい。ところが実際はそうじゃない、渡鮮の時期、渡鮮の際自発的に行ったものか、又強制的に連行されたか、思想的関係、刑事関係、政治関係について異常があるかどうか、正式結婚か内縁の妻か、身元引受人について、こういった6項目はあなたの言われたことと相反するのです。だから私はそう言うのです。
今度は日本におる朝鮮人で今の政府から見て面白からざる反対の意見を持っておる者を追い返すなどというような乱暴なことが行われようとしておる。或いは一部分行われたという情報も我々聞いておるのですが、ちょっとあなたの言うのと違うのですよ、実はね、如何ですか。
[044]
説明員(外務省監理局引揚課長) 武野義治
我々はこうした問題はやはり一つの本人たちの日本を離れましたいろいろの状況というものを調べて見るということは、先ほど申上げましたように、いろいろの点においてやはり法規的なあれがありますので、それに違反したりなんかするというような理由はなかったのではないかというような形において、やはり従来の占領行政に関連して調査をせざるを得ないわけでございます。又刑事関係とか政治関係というのは、別にこれがどうだったからこれを拒否するとかという、そういう問題ではなくて、これはただ一応調べて置くというだけでございまして、この最終決定は、やはり総司令部にあるわけであります。従って何も思想的関係がこうだから入れないとかいうことは、直ちにそういう結論にはならないという考え方でおります。
(略)
[068]
日本共産党 兼岩傳一
もう一言、私がこういうことを聞くのは、これは非常に重大な関係が将来発生して来るからであります。例えば神戸、名古屋の朝鮮人問題にからんで、又労働運動を熱心にやったり、或いは共産党に入党したりした者は帰してしまうという計らいが一部に進行中であるというふうに私どもは考えておるわけです。そうして一部は実行された形跡がある。そうしてそういうことが一方に行われ、又向うから帰って来た者の思想とか、政治関係を掘り返すというようなことが行われて行くと、アジアの親善が行われるのでなくて、やはり将来戦争の原因となり、アジアの民族と民族との今後の協力も妨げることになって来るから、私はこれはやはり重大な問題だと考えているのです。
2019年5月28日火曜日
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日共と在日の事件 ~ ソースは国会議事録
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・浜松事件 19480404~05
・犬山事件 19480408
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・下関事件 19490820
・武生事件 19490920
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・朝鮮戦争勃発 19500625
・長田区役所襲撃事件 19501120~27
・大津地方検察庁襲撃事件 19501201
・円山公園事件 19501209
・王子朝鮮人学校事件 19510307
・浅草米兵暴行事件 19510321
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・京都事件 19520223・0320
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・京都メーデー事件 19520501
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・吹田事件 19520625
・横川元代議士襲撃事件 19520807
・大村収容所事件 19521111
・朝鮮戦争休戦協定締結 19530727
・浜松事件 19480404~05
・犬山事件 19480408
・阪神教育事件 19480414~26
・宇部事件 19481209
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